1 日 時 2023年10月26日(木) 13:30~16:50
2 場 所 JA長野県ビル 12F「12C会議室」
3 内 容
13:30 開会挨拶
長野実装フォーラム(NJF)代表 若林 信一
13:40 1)日本の半導体産業振興政策を振り返って~今後の進むべき方向~
東京大学工学部 特任教授 星野 岳穂
15:10 休 憩
15:20 2)半導体後工程を支えるパッケージング技術動向
新光電気工業株式会社 開発統括部商品開発部長 片桐 規貴
16:30 3)「そういうことだったのか、半導体実装技術」Web公開と今後について
(会場内でインターネットを使用して説明いたします)
16:50 閉 会
17:15 交流会(場所:13Fレストラン・トレド)
※ 若林信一氏 他著「そういうことだったのか、半導体実装技術」は、長野実装フォーラムHP
https://www.nagano-jisso.com「半導体実装技術入門」ページで一部試験公開中です。
かつて(1988年)世界の半導体シェア50%を誇った日本は、今やわずか6%程度のシェアへと急減しています。この間、世界の半導体技術は高度化が進むと同時に、次々と新しい応用分野を開拓し、大きく発展しました。現在では、ロシアのウクライナ侵攻など世界の安全保障環境の劇的な変化があり、経済安全保障上からも半導体産業のグローバルサプライチェーンの再構築が求められています。今後は、さらにデータセンター、IoT、生成系AIや量子コンピューターなど、情報処理速度および情報処理量の増大による半導体所要量の増大も見込まれています。
こうした世界情勢の中、ついに日本政府も半導体およびその周辺産業への大幅な支援を打ち出しました。すでに報じられているように、熊本でのTSMCの工場建設やIBMと共業する千歳での工場建設が進んでいます。しかし、この政府主導の日本半導体再生政策には、成功を期待する声が大きい反面、心配する声も負けず劣らずあります。今回の大型支援は、我が国の半導体産業の再生、苦戦するDX実現の最後の機会と言われ、我が国の浮沈を左右する重大政策であり、失敗は許されない情勢です。
今回のフォーラムでは、このような半導体産業の推移において行政側から関与されてきた立場から、日本の半導体産業、技術の復興のために、政治、産官学のそれぞれの課題や問題点を指摘し、成功への道筋を提言していただきます。
また、半導体実装技術は高集積・高機能化が一層進展し、技術の中心はシングルチップパッケージングからSiP、チップレット、ヘテロジニアス インテグレーショなど、High Performance Computingのステージに移っていますが、この分野での開発事例や他機関との連携研究の事例についても紹介していただきます。 参加者数:44名(一般31名、講師・理事・関係者13名)
今回は、経済産業省で半導体政策を担当されてきた星野様より講演がありました。日本の半導体産業凋落の要因の分析から、ここで動き始めている日本政府の大規模半導体産業支援政策、さらに半導体産業分野において、特にどの分野を強化していくべきかというお話をいただき、普段とは違う視点から日本の半導体産業が進むべき方向を考える機会になりました。
次に片桐様からは、最近の半導体パッケージの種類からパッケージ基板におけるキーテクノロジーとして「高集積化」、「大型化」、「高周波対応」の解説があり、今後の技術開発の方向を示していただいた。
どちらのご講演も時間を多めに取り、恒例の質疑応答は活発に行われた。終了後に頂いたアンケートにおいても非常に高い満足度の評価をいただくことが出来ました。
また、数年ぶりに講師と参加者による交流会が開催され、久しぶりということもあり、生の情報交換が活発に行われました。
Comments