1 日 時 2024年 9月20日(金)13:00~16:50
2 場 所 ホテル信濃路 2階 浅間
(長野市中御所岡田町131-4 TEL:026-226-5212)
3 内 容
13:00 開会挨拶 長野実装フォーラム代表 若林 信一
13:05 《追悼講演》
傳田精一先生の足跡 〜エレクトロニクス実装技術への貢献・業績〜
長野実装フォーラム 理事 橋本 薫 氏
講演資料は以下からダウンロードできます。
13:30 1.半導体を巡る最近の動向と日本の対応
一般社団法人 半導体産業人協会 特別顧問・
日本半導体歴史館 館長 牧本 次生 氏
14:50 休 憩
14:45 2."CHIPLET"への期待と課題、コスト優先か性能重視か
(Packaging Technology Repeats Itself.)
ニシダエレクトロニクス実装技術支援 西田 秀行 氏
15:50 3.Glass基板Technology
FICT株式会社 Corporate Executive Advisor
先行技術担当 田村 亮 氏
16:25 4.ICEP2025(長野)開催について
Japan Jisso-Interconnect Solution Laboratory
代表 横内 貴志男 氏
講演資料は以下からダウンロードできます。
16:35 コメント&オープンディスカッション
16:45 閉会挨拶 長野実装フォーラム副代表 間ケ部 明
日本政府が大型資金助成を行ったTSMCの熊本工場は、今年12月の初出荷を目指して活動しており、すでに第2工場の造成も始まっています。その他の大型助成も含め、日本政府は日本半導体の再生を目指す政策を強力に進めています。これは、米中対立、ウクライナやイスラエルの戦争、自国優先の経済、安全保障環境の厳しさ、そして大きく言うと、文明史的大転換としての脱成長経済へ向かう世界の中で、日本がどうしても維持・発展させなければならない産業として半導体産業を位置付けたことを示しています。
しかし、過去30年間にわたるシェア50%から10%以下への激減の時代を経る中で、日本の技術、人材、資金力の低下は著しく、持てる力で日本半導体の再生に臨むとすれば、ほとんど最後の機会になるものと考えられます。
今回のフォーラムは、昨年9月にご逝去された傳田精一先生の追悼フォーラムとして企画されました。先生の日本半導体黎明期からのこの分野へのご貢献は皆様ご存知の通りです。今回は、先生のご業績を日本半導体産業の発展とともに振り返りながら、日本半導体新時代への対応を考えることにいたします。
最初の講演では、日本半導体の全盛期を牽引された牧本次生様から、「半導体を巡る最近の動向と日本の対応」と題して、豊富な経験をもとに、過去を振り返りながら今後の対応についての提言を頂戴することにいたしました。また、今注目のホットな話題として、今後の日本半導体再生にぜひ必要なChipletについて、その期待と課題をコストとの対比から、さらにその基板の注目技術であるGlass基板についても開発最前線からの技術を講演していただきます。
牧本様には本講演を快諾くださり、長野まで出講いただけることに深く感謝いたします。また、本
フォーラム参加者の皆様には、ぜひ今回の貴重な機会を生かしていただき、日本半導体の新時代を切り開く力に変えていただきたいと願っておりますので、皆様、奮ってご参加ください。 参加者数:68名(一般会場31名、オンライン20名)、講師・理事・関係者17名)
冒頭、昨年の9月10日に92歳で亡くなられた傳田先生を偲び、参加者全員で1分間の黙祷から会が始まりました。
NJF理事の橋本氏からは、今年4月に富山市で開催されたICEP2023における傳田先生の追悼行事における報告をベースに長野実装フォーラムとの関わりなどを追加した資料を作成いただき、紹介していただきました。
この資料は、長野実装フォーラムのホームページの「傳田先生追悼ページ」へのリンク先から閲覧・ダウンロードが可能になっています。
牧本氏からは、世界の半導体業界の近年の動向から始まり、過去の日本の半導体産業の衰退の原因を分析し、今後の日本復興に必要な事柄を示していただきました。
必要なのは、新市場分野の開拓、特に少子高齢化で先行する日本においてニーズが高まる自動運転を含む高度なロボット分野への注力が必要であることと、そのための高度な人材育成が重要であることを示されました。
傳田先生と同じ時代を共に生きてきた牧本氏からの示唆に富むご講演は、追悼フォーラムに相応しい講演になりました。
NJF理事の西田氏はチップレットの各社の最近の動向から課題まで、広く深くまとめられた講演で、理解が深まったものと思います。
田村氏は、ガラスサブストレートの業界動向から始まり、そのTGV形成には、まだ多くの残された課題があることを示されました。
しかし、ニーズがあることははっきりしており、課題は必ず解決されると期待されます。
最後にNJF理事の横内氏から2025年4月15日から18日まで、長野市で開催されるICEP2025の紹介がありました。
アンケート結果からも参加者の皆さんには満足のいくフォーラムになったものと思います。
なお、講演の最初の部分で機材の不具合により、オンライン参加の方には音声が聞こえない、聞き取りにくい箇所がございました事、お詫び申し上げます。
交流会にも多くの参加者が残ってくださり、活発な議論と交流が深まり、話が弾んだように思います。
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